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第13回|同じ間取りのマンションを、大量には作らない――人生の段階を、あえて混ぜて住むという発想

独眼流亮孔明の独日おもしろ異文化論 第13回

同じ間取りのマンションを、大量には作らない――人生の段階を、あえて混ぜて住むという発想のイラスト

デュッセルドルフで暮らしていたとき、住んでいたマンションは面白い間取り構成でした。同じフロアに、単身者向けの小さな部屋、新婚夫婦向けの部屋、子供が1、2人いる家族向けの部屋、少し大きめの家族向けの部屋が並んで配置されていて、それが上の階でも繰り返されているのです。後に引っ越した低層マンションも、同じような構成でした。

同じ間取りをずらりと並べて建てれば、建材や設備をまとめて発注できる分、建築費は安く済みます。それでもドイツでそうしないのは、独身、新婚、子育て中、大家族といった異なる人生の段階の人たちが同じ場所に集まって暮らすのが、いわば自然な姿だと考えられているからだと思います。同じフロアの住人同士は自然と顔なじみになり、単身の高齢者がいれば、誰からともなく気にかけるようになります。

翻って日本を見ると、同じ間取りの部屋を1棟にまとめて建てる方式が広く行われています。建材や設計を統一できる分、建築費を抑えられるのが理由のひとつのようです。ワンルームマンションなら住人の生活時間帯まで似通ってしまいますし、単身高齢者の孤立が社会的な課題として指摘されることもあります。

効率だけを考えれば、同じ間取りを大量に並べる方が合理的です。けれど、あえて人生の段階の違う人たちを同じフロアに混ぜて住まわせるという発想は、日本の住まいづくりにも取り入れる余地があるように思います。隣に誰が住んでいるかを知っているというだけで、暮らしの安心感はずいぶん変わるものです。

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